左側:砂岩 右側:粘板岩 桃生石産の岩石は砂岩と粘板岩の互層からなる堆積岩です。中生代三畳紀(約2億年前)に作られた砂岩と粘板岩は堅硬緻密な岩石です。 砂岩は長い年月をかけて雨・風で運ばれてきた砂が堆積し固まった地層の岩石です。そもそも、砂とは鉱物の名称ではなく、鉱物の大きさを指し、鉱物の単結晶で直径が2mmから1/16(0.0625)mmを言います。鉱物は大きい順に、礫(れき)、砂、シルト、粘土と区分されます。砂岩の7,8割は石英という灰色の鉱物で構成され、他に白色の長石や黄色の黄銅鉱等で全体的に灰色で白や黄色の斑点が見えます。石英の密度が2.67g/㎤であるため、砂岩の密度もだいたい2.67g/㎤となります。 一方、粘板岩は砂岩が高い圧力や温度といった変成作用を受けると粘板岩に発達します。構成鉱物は砂岩とほぼ変わらないですが、変成作用によって、石英は黒っぽく、密度は若干重く変化します。粘板岩は砂岩と比べ、丸みがなく、平らに割れやすい特徴があります。また、粘板岩はスレートとも呼ばれ、瓦(かわら)や硯(すずり)に使われたりもします。 砂岩の微粉末鉱物の結晶マイクロスコープで砂岩の微粉末を見てみると、0.15mm以下の鉱物の結晶が見えます。ほとんどが石英です。光の影響で全体的に黄色く見えます。灰色・黒色が石英、白色が長石、黄色が黄銅鉱で構成されています。