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砕石ブログ

理想的な骨材の粒形は正12面体?

2024-01-01
砕石・砕砂の粒形を判定する指標として、特定の粒度の試料について求めた実積率のことを「粒形判定実積率」と呼びます。この粒形判定実積率が大きいと、生コンの流動性を向上させ、単位水量をおさえ乾燥収縮を抑制できます。

粒形判定実積率を大きくするには骨材をできるだけ真球に近づける必要があります。そういう意味では角がない川砂利・川砂が理想の骨材といえます。次いで石灰石も粒形がよい骨材です。
しかし、真球のような丸い骨材が理想かというと少し違います。真球では骨材の表面が滑らかすぎてセメントペーストの付着が弱く、強度がでないからです。強度を出すには骨材の表面に適度に凹凸やかどばりがあったほうがよいとされています。

丸くてかどばりがある形状???

この矛盾した条件をみたす形状はなんだろう、と考えたさい、正多面体をイメージしました。正多面体は正4面体,立方体,正8面体,正12面体,正20面体の5種類存在します。

正多面体の中でどれが一番丸いのか考察します。直感的には正20面体が一番丸い気がします。丸さを評価する方法として、内接球または外接球と正多面体の体積比で評価できます。結論からいうと内接球で評価すると正20面体が一番丸く、外接球で評価すると正12面体が一番丸いらしいです。生コンは型枠という容器の中に充填するものなので、外接球で丸い正12面体に軍配があがります。余談ですが、鉱物の結晶には正12面体構造が多く存在するので、なんとなく強度があがる気がします。

残念ながら、正多面体の骨材を製造する技術がないので、実証することはできません。今後、3次元画像解析技術が進めば、製造はできないまでも、理想的な骨材の形状がわかるかもしれません。
Y.D.
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